複素数の波

 

複素数の波を考える

  光子やその他の素粒子は Terminal となる素粒子を決めて移動します。このとき重要な働きをする複素周期関数について、これまで用いてきた単純な周期関数のままでは不都合が生じるのでその解決策を説明します。

 

 光子 P が Server A から Terminal B へ移動するとします。ここでは、Server A と Terminal B は移動していないとします。光子 P が Server A から Terminal B へ移動するときの位置はServer A の波(Zsa)とTerminal B の波(Ztb)によって決まります。この光子の位置を P とし、その Count を a_NA.P と a_NB.P とします。

 a_NA.Pは Server A の波の点 P の位置の Count です。

 a_NB.P はTerminal B の波の点 P の位置の Count です。

 a_MP は光子 P が 移動した Tenho の数です。

このとき式 (4-1)を用いると

 a_NA = a_NA.P + a_MP 

 a_NB = a_NB.P + a_MP 

 

点 P の Potential を求める

上の式と式 (2-3)を用いて点 P の Potential を Pst(P) として求めると 

 ZsA.P  = exp(iw × a_NA.P)                    式 (7-1)

 ZtB.P   = exp(-iw × a_NB.P)                      式 (7-2)

 Pst(P) = ZsA.P × ZtB.P

         = exp(iw × (a_NA.P - a_NB.P))              

  = exp(iw × (a_NA - a_NB))                      式 (7-3) 

 AとBは 共に移動していないので (a_NA - a_NB) は変化しません。光子が Terminal B に到着した時も

(a_NA - a_NB) は同じ値なので、AB間の Tenho の数を a_MA..B とすると

 a_NA = a_NB + a_MA..B 

 となります。故に、ポテンシャル Pst(P) は 

 Pst(P) = exp(iw × (a_NA - a_NB)) = exp(iw × a_MA..B) 

 

 この式で示される Pst(P) は距離に相当する a_MA..B だけで決まるので特定の素粒子をTerminal としないことになります。即ち、光子が Terminalを決めてから光源を離れるという説と合わなくなります。

  これは今まで用いてきた周期関数が単純すぎるからです。素粒子をさらに微細な粒子の集まりとするとこの問題点は解消します。 

 

素粒子をさらに微細な粒子の集まりとする

 式 (7-1) および式 (7-2) で示される周期関数を持つ微細な素子を S 素子及び T 素子と名付けます。両方をまとめて ST 素子と呼ぶことにします。

 素粒子 A と B が持つこの ST 素子の数を mA および mB とするとき、この情報を持つ複素数の関数は多数あり得ますが、ここでは次の関数を検討します。

 

 Server A の波は:

  ZsA = exp(iw × mA × a_NA.P)                     式 (7-4) 

 Terminal B の波は:

  ZtB = mB × exp(-iw × a_NB.P)                  式 (7-5)

 の波を持つとします。

 ここで式 (7-4) と 式 (7-5) を用いてポテンシャルを求めると Pst( ) が 1 以上になる場合が生じます。このためポテンシャルの記号として P( ) を用いることにします。これに伴い光子或いは素粒子が移動できる条件を P( )が実数の時とします。

 

 光子 P が Terrninal B に向かって移動するときは:

 P(P) = mB × exp(iw × (mA × a_NA.P - a_NB.P))                  式 (7-6)

 点 P が光速で移動するときの Count は変化しないので a_NA.P = 0 かつ a_NB.P = 0 とします。このとき P(P)= mB となり実数なので、点 P は光速で移動します。また、P(P) は距離だけでは決まらないので特定の素粒子を Terminal とすることができます。

 

光速以下で移動する素粒子に働くPotential

 式 (7-6) は光子が他の素粒子を Terminal にする場合に当てはめることができます。逆に光子を Terminal にすることができるでしょうか?

  光子が移動しているときは情報の変化がないのでその位置を Server に伝えることができません。つまり光子は Terminal になれません。光子が光源を離れるまでは Terminal になることが可能なように思えますが、このときは光源として静止している素粒子が Terminal になると考えます。

 では光速以下で移動する素粒子 A が同じく光速以下で移動する素粒子 B を Terminal にするとどうなるでしょうか? A と Bの 間の任意の位置 P の Potential を調べます。

 

このときは次の式になります。

 ZsA = mA × exp(iw × a_NA.P)                     式 (7-7) 

 ZtB = mB × exp(-iw × a_NB.P)                        式 (7-8)

 P(P) =  mA × mB × exp(iw × ( a_NA.P - a_NB.P))                             

             =  mA × mB × exp(iw ×  a_MA..B)                                                       式 (7-9)

 

 素粒子は Tenho 上に滞在するときと光速で移動するときがありますが、式 (7-9)で示される素粒子はそ の位置が w × a_MA..B = 2 × π × n になるときだけその位置に留まることができます。

 その位置では Count に関係なく P(P) が実数になるからです。その他の位置は光速で通り抜けることになります。

 

第7話追記  にその他の素粒子を説明しています。

 

修正記録

2024-12-23: 記号を統一するために見直した。詳細は第4話参照

2024-12-5: 記号の使い方を統一するために修正しました。 

2024-11-07:  式 (7-9)より下の部分の文章を修正した。