時間と距離

 

記号について

 素粒子が移動すると、その時間が遅れます。これが時間の取り扱いを複雑にします。例を挙げて説明します。

 Tenho 上に静止している点 A から点 B が離れていくとします。このとき点 A の時間 t(A)と点 B の時間 t(B) が違います。さらに点 A からみる時間 t(B) と点 B から見る時間 t(B) も異なる可能性があります。一つの点の時間が複数あるのです。この複数ある時間を一目で区別できると便利です。そのために次のように記号を使い分けします。

  第4話だけでなく、これより後で出てくる記号も併せて説明します。

 

      a_  : 点 A を原点とすることを示す

      a_NA  : 点 A を原点とする Count を示す

      a_NB  : 点 A を原点とするときの点 B の Count を示す

      a_NP.B : 点 A を原点とするときに点 P から見た点 B の Count を示す

      a_t : 点 A の時間

      a_t.P : 点 A を原点とするときの点 P の時間 、a_t.A は a_t を用いる

 

      dA..P : 2点 AP 間の距離

      a_dB.P : 点 A を原点としたとき点 B から見て点 P が移動した距離

      a_MA..B : 点 A を原点としたときの2点 AB 間の距離

      a_MP : 点 A を原点としたときに点 P が移動した Tenho の数

      a_MP.B : 点 A を原点としたときに点 P から見て点 B が移動した Tenho の数

      p_MB : 点 P を原点としたときに点 B が移動した Tenho の数

       a_v.AP : 点 A を原点としたときに点 A から移動する点 P の速度

 

      p_MN.P : 移動する点 P を原点とするときこの移動により消滅した点 P の Count

      p_MN.P.B : 移動する点 P を原点とするとき点 B まで移動したことにより消滅した点 P の Count

 

      ZA.P

      ZsA.P : Server A が持つ波の点 P の位置の情報 (周期関数 Zs の値)

      ZtB.P : Terminal B が持つ波の点 P の位置の情報 (周期関数 Zt の値)

 

      Pst(P) : 点 P の位置の Potential (その位置に存在できる強さ、最大値 = 1)

      P() : Potential の強さを 1 以上の値にまで広げたときに使用する

記号の説明はここまでです。

 

 

基本式

  静止している点 A を原点とする基本式

式 (3-1) を上記に示した記号の用い方で表現します。

 a_NA: 静止している素粒子AのCount 

 a_NP: 移動している素粒子PのCount

 a_MP: 素粒子Pが移動したTenhoの数

この記号を用いると式(3-1)は次のように表示されます。

  a_NA = a_NP + a_MP                       式 (4 -1)

これが時間と距離の基本式になります。

 

 時間と距離について

  点 A の時間 a_t とa_NAは比例し点 P の移動距離 dA.P は a_MP と比例するとして、この比例定数を決めます。また、速度が平均値であることを数式で明示します。

  素粒子Aの時間 a_t

       a_t = a_NA/Ct                   式(4 -2)

       a_NA : 素粒子AのCount

       Ct : 常数

  素粒子Pが移動した距離 a_dA.P

      a_dA.P = a_MP/Cs                    式(4 -3)

       a_MP : 素粒子Pが移動したTenhoの数

       Cs : 常数

  素粒子Pの速度 a_v.AP

       a_v.AP = a_dA.P/a_t                     式(4 -4)

       a_dA.P :  素粒子Pが移動した距離 

       a_t : 素粒子Pが距離 a_dA.P を移動する時間

 

  素粒子Aからみた素粒子Pの時間 a_t.P

      a_t.P = a_NP/Ct                       式(4 -5)

(点 P の Count が増えるのは点 p が停止中だけなので点 A と同じ比例乗数 Ct を用いることができる)

 

 次に素粒子 A に対する光子 B の速度(光速 Co)を求めます。 

 点 Aを原点とし A から光子 B が移動した距離をa_dA.B、この移動時間をa_tとすると 光速で移動している素粒子 B の Count は増えないので

      a_NA = a_t × Ct 

      a_NB = 0 

      a_MB = a_dA.B × Cs 

式(4-1)に上記の式を適用すると

      a_t × Ct = 0 + a_dA.B × Cs

となる。光速を求めるために距離を時間で割ります。

      Co = a_dA.B/a_t = Ct/Cs                   式 (4 -6)

となります。

 

  移動する素粒子Pに向かって移動する光子Bの速度もCo = Ct/Cs になります。

素粒子Pは次のTenhoへ移動するとき情報を受け取りません。つまり、Tenho上に一時停止しているときだけ光子からの情報を受け取ります。結果としてTenho上に留まっている素粒子Aと同じとなり、素粒子Pに来る光子の速度はCo = Ct/Cs になります。

   これは原点を A とするときも P とするときも同じことです。 数式で説明すると次のようになります。

 点 P から見た光子 B の Count を a_NP.B とします。 

 点 P から見た光子 B の移動した Tenho の数を a_MP.B とします。

 このとき

      a_NP = a_NP.B + a_MP.B = 0 + a_MP.B = a_MP.B

      点 P から見た光子 B の移動距離をa_dP.B とするとき

      a_dP.B = a_MP.B/Cs

      a_t.P = a_NP/Ct

      Co = a_dP.B/a_t.P = (a_MP.B/Cs)/(a_NP/Ct) = Ct/Cs

 

 

修正記録

 2024-12-23: 記号を統一するために見直した。

2024-08-26: ( Pを原点として光速を説明すると次のようになります。) の部分を消去しました。

 2024-01-18: 全体に表現を修正しました。用いている数式は変更していません。